■[社会]砂漠化の全体像・メカニズム
ずっと気になっていた「砂漠化」について調べてみました。
先日、必読書"「課題先進国」日本"という記事で、東京大学の小宮山総長の著書である"「課題先進国」日本"が非常に良かったということを書きました。さて、その時に取り上げた引用に以下のようなものがありました。
砂漠化問題は人々の直感を刺激する。だから、割り箸の回収に人は協力するし、植林運動の企業宣伝も効果を持つのだろう。しかし、はっきりいって、割り箸の回収は砂漠化の防止に意味を持たないし、現在、企業が行っている規模の植林のほとんども同様だ。
必読書"「課題先進国」日本"
先日取り上げた時はこの部分に細かく言及しませんでしたが、実はすごく気になっていました。
パナソニックは2日、世界各国の同社グループの社員が一斉に環境保全活動を行う「Panasonic エコリレー」を4日から16日まで実施すると発表した。社名変更を機に世界の全社員の結束を一層強化し、地球環境に貢献することが狙い。
え。い、意味ないんですか!?
なぜゾウの密猟
嘘です。ミスリードしようとしてます。すみません。総長の言葉を真としたとしても、「Panasonic エコリレー」は砂漠化防止「には」意味がないかもしれませんが、環境保護とか、緑地化とか、雇用対策とか、資源節約とかにも意味がないとは限りません。きっと何かしらの意味はあります。そもそも狙いは砂漠化防止ではなく、「地球環境に貢献すること」と書いてありますし。
もちろん、地球温暖化や、砂漠化や、異常気象などなどに対して、植林や、リサイクルや、割り箸回収や、自然エネルギー利用や、各種エコ運動などがどのような効果を上げているのか(&上げていないのか)、の関係性について分かっている方がいいはずです。でも、そんな人は少ないのではないでしょうか。少なくとも、私はそうです。全然わ かってません。
もちろん、上記のような活動には何かしらの意味があるはずですので、理屈がわかっていなくてもいいかもしれません。しかし理屈好きとしては、例えば「Panasonic エコリレー」とかって一体何の向上に具体的に貢献しているのだろうか、というのは知りたいと思ってしまいます。
砂漠化について
そのような流れで、まずは砂漠化について調べてみました。
"「課題先進国」日本"では、「植林」や「割り箸の回収」が砂漠化防止に意味があると考えてしまう理由を以下のように書いています。
それは、砂漠や森の持つリアリティと、実際にはそう単純ではない砂漠化防止の誤解された全体像とで成り立っているといえるだろう(中略)
全体像が見えない事実の集積に、リアリティはない
(中略)
風力発電はどこにあるの
人類は、エネルギー問題、環境問題、高齢化、過疎化、巨大都市化といった、多くの基本的課題に直面している。しかし、それらはリアリティに欠ける。北朝鮮のテポドンが核弾頭を乗せて日本にやってくるかもしれないというリアリティには及ぶべくもない。しかし、人類の真の課題はテポドンではない。全体像を把握する能力を回復することは、失ったリアリティを取り戻すために不可欠の条件なのである
そこで、砂漠化の全体像を調べてみましたところ、以下のようなものを発見しました。
このページの解説を簡単にまとめると、砂漠化は、人為的な要因が87%を閉め、特に、以下の4つが大きな要因として挙げられるようです。
- 家畜の過剰な飼育
- 木材の過剰な伐採
- 農業開発のための過度な開墾
- 不適切な水管理
さらに、貧困と人口の増加によって、その傾向は加速されているようです。
全体的に,過放牧と,不適切な土地・水管理による砂漠化が進行しています。砂漠化の背景に,貧困と急激な人口増加という社会的・経済的な要因が存在します。
このサイトでは、簡単に解決策を説明しています。それを簡単にまとめると、以下のようになります。
どのような明るい星は、午後10時まで日没時に表示されている
- 農地面積の拡大
- 原野の開墾
- 開拓
- 水資源の開発
- 農地の基盤整備
- 単位面積当たりの収量増加
- 灌漑排水システムの導入
- 肥料施用法の改善
- 多収量や病害虫に強い品種の改良
- 栽培方法の改善
- 土壌改良
というわけで、砂漠化は例えば「単位面積当たりの収量増加」に関わるような動きに対して資金援助等をすれば解決するということです。
…と思いきや、実はそれでもまだ全体像が見えた上での解決案になっていないようです。
砂漠化問題を国際的に解決しなくてはならないという認識自体は以前からありました。(中略)1977年国連砂漠化防止会議で砂漠化防止行動計画が採択されました。(中略)なかなか砂漠化の効果的な防止はできなかったのが現状です。(中略)砂漠化問題が当初なぜうまくいかなかったかというと、問題点としては
- そもそも砂漠化の影響を被ってきた国にとっても、砂漠化に対するプライオリティが低い。
- 貧困地域が多く、資金的な問題で対処しづらい。
- 開発計画の中に砂漠化の対処が十分位置づけられなかった。
- 地域住民参加の仕組みがなかった。
- 技術的な解決方法にまず目がいってしまって、社会的、経済的な要因に目配りがとどかなかった。
「5.」はそのまま解答になっていますが、要するに、社会的・政治的な問題が砂漠化問題には含まれており、一筋縄では解決できない問題のようです。結論としては、このように書かれています。
砂漠化問題が社会・経済的な幅広い問題と関連しているということもありますが、砂漠化問題には対処の決め手はありません。アフリカへの食糧の緊急援助に始まり、開発と女性の役割、農業開発、人口増加の抑制問題といった幅広い問題への解決策を組みわせることが砂漠化問題に対処する方法だと考えています。今後、我々がどのように取り組んでいくかとしては、直接的支援として、
- 影響を受けている国による行動計画の策定・実施の支援
- 影響を受けている国の地域住民参加型対策事業の支援
- 影響を受けている国の砂漠化防止能力形成の支援
が挙げられ、間接的支援として
- 条約に定められた科学技術委員会の支援
- 調査研究の促進及び体制の整備
が挙げられます。
…どうしたものか。というわけで、一通り調べた結果、個人的に何から始めればいいか分かりませんでしたので、第一歩として、まずはブログで砂漠化問題について取り上げてみました。
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